NO.20 あるコミューン議員

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　パリ・コミューンを語る際に、普通選挙によって選出された議員で構成されるパリ市議会のことを無視するわけにはいかない。革命市議会などという勇ましい歴史評価もあるが、完全自治を目指した１コミューンの歴史的モデルであるとみなす必要がある。端的に言えば、パリ自治市議会は「革命議会」ではないし、「革命家議員の集合体」でもない。ひょっとしたら、ヴェルサイユ政府の直轄から逃れることを宣言するなどとは思いもよらない人物さえ立候補し、選出されている。1871年３月末にはこれらの議員が辞職を表明したり議会活動のサボタージュをしてもいる。戯画はこのような事情を描いているのだろう。